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問い続ける教師 教育の哲学×教師の哲学  

2018年 5月 7日  <24面>

多賀 一郎・苫野 一徳 著
哲学の視点から実践を解析

問い続ける教師 教育の哲学×教師の哲学 教育改革の波が学校現場に押し寄せ、およそ「哲学をする」ような余裕がなくなっている。しかし本書の2人の著者は、あえてこの哲学を学校現場に求めている。
 実践家として、今は現場の指導者として、多賀氏は大活躍されている。その著者の何冊かを読み、評者も影響を受けてきた。その著者が帯で「小手先のネタを求めるな! 哲学を求めよ!」と、現場教師を叱咤激励する。
 多賀氏がご自分の実践を支えている教育哲学を具体的に示し、それを哲学者の苫野氏がさらに深く読み解いていく。その結果、新しい教育課程のキーワードになっている「対話的で深い学び」の教師版が示される。
 全部で10の「多賀実践」が示され、哲学の視点から、その実践の意味が解析される。
 例えば、多賀実践8の「通信・文集で個を認める」を読んだらいい。さらに、苫野氏がこの実践を「相互承認と自己承認・心の安全基地」という視点から考察(つまり教育哲学)を展開する。
 この結果、読者は「ほめる」よりも「認める」ことの大切さが分かり、「自己肯定感」よりも「自己承認」の方が意味深いことを知ることができる。
 本書をきっかけにして教育哲学が表に出てくることを期待したい。
(1728円 学事出版)
(庭野 三省・新潟県十日町市教育委員会教育委員)


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