SmartSection is developed by The SmartFactory (http://www.smartfactory.ca), a division of INBOX Solutions (http://inboxinternational.com)
トップニュースTopics書評 > 「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書

ニュース

「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書  

2018年 7月 9日  <20面>

西岡 壱誠 著
書いて整理、「深い読み」導く

「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書 「東大読書」とは何だろうか。本の装丁に「『読む力』と『地頭力』がいっきに身につく…」とあるのはうさんくさいが、気になり、この「地頭力」とは? と思う。さらに「マネするだけで、誰でも、どんな本でも、速く読める、内容を忘れない、応用できる」とあるのも同様だ。読み進めるうちに、これらはいずれも著者の多くの人に本書を読んでもらいたいという意図的な手段であると分かってくる。そのときは既に本書に引き込まれていたのだ。
 ただ、いわゆる「字面」だけを読んでいてはそれさえも気付かないかもしれない。だが、著者の言う付箋づくり、付箋に書いてみるという作業、その付箋をこのように並べてみる、つなげてみる、さらに他のノートにこのように「整理してみる」という作業を実行し、「ああなるほど」と分かってきて、著者の言う深い読み、質問ならぬ疑問へと導かれるのかもしれないと思う。それが「自分で考える力」を可能にしてくれるのだろう。こう思えば「いっきに身につく」というのはおかしいということにもなる。だから本書でも言うような、いわゆる「字面」だけを読んで「分かった」「できる」というものではない。
 万事に性急さは「はやとちり」になるぞとの警告も含まれているとも思える。書評子はそれを、読み方のポイントは自己を見詰め、自覚し続けること…と受け取った。
(1512円 東洋経済新報社)
(関根 正明・元山形大学講師)


記事を印刷する 記事をメールで送信