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「空気のように」ICTを使う  

2009年 1月 12日  <16面>

─朝の反復学習でも活用─
富山市立山室中部小学校

 富山県富山市では、市内全小学校の全学級にプロジェクターと実物投影機を導入している。その中で、いち早く学校の研究主題をICT活用に据えた富山市立山室中部小学校。「全教員による日常の授業でのICT活用」を目指し学校内での研修や授業づくりに取り組んできた。

ICTは教えやすい道具

 「JR高山本線。国道8号線。」黒板上のスクリーンに映し出されたフラッシュ型教材の白地図に交通機関の路線が表示されると、子どもたちからは間髪入れずに鉄道名、道路名が挙がった。
 4年生社会科「県の様子―交通の様子―」の導入部分。同校では4年前から毎朝授業開始前に15分の反復学習を実施している。短時間で効率よく基礎的な知識を身につけることで、活用と探求の実践につなげることが目的だ。
 授業では、「県外の人に富山県のおすすめの場所を紹介しよう」というテーマのもと、富山県内の土地の特色と産業の様子、交通機関のつながりを考える授業を展開。「富山空港から宇奈月温泉へ行くにはどの経路をおすすめするか」という課題に、子どもたちは黒板のスクリーン上に映し出された地図をたどりながら「1番早く目的地に着きそうなので、JRと富山地方鉄道を使った電車での移動をおすすめする」など、それぞれが考える最適の移動経路を発表した。
 これまで学習した県内の土地や産業の知識を活用する今時の授業のICT活用について、指導した笹原克彦教諭は「ICT機器のない時代は、大きな掛図と各自が持っている地図を使って説明していたが、場所は正しい位置を指せているのか、本当に正しい経路をたどれているのか確認が難しかった。ICT機器を使用することによって、一斉指導で難しかった部分を確実に押さえることができるようになった」とその成果を語った。
 また、3年生理科「明かりをつけよう―豆電球の明かりをつけよう―」の授業では、豆電球と乾電池をつなぎ、明かりのつくつなぎ方を学習。「乾電池の同じ極に豆電球の導線をつなげると明かりはつくか」など、つなぎ方によって明かりがつくかつかないかを予想した。一人ひとりの子どもが豆電球と乾電池を持ち、明かりのつき方を確認した後、柞山菜穂子教諭が実物投影機に回路を拡大提示して、つく・つかないを確かめた。実物投影機を使用することにより、明かりがつくつなぎ方を子どもが実際に目で見て確実に理解できるようにした。
 同校での授業では、プロジェクターや実物投影機を使用した授業のみが展開されているわけではない。黒板の板書や机間指導はもちろん、掛図や掲示物の使用などもこれまで通りに行い、ICT機器を使用しない場面も多く見かけられる。ICT機器が主役ではなく、教員が主役となり、ICT機器を「道具として」活用している様子が見て取れた。教員にも子どもにもICT機器の活用はもはや「特別」なものではなく、当たり前の「空気のような」活用になっていた。

映し出された地図をたどって経路を紹介
映し出された地図をたどって経路を紹介

実物投影機を活用しつなぎ方を全員で確認
実物投影機を活用しつなぎ方を全員で確認


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