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小学校 プログラミング教育の考え方・進め方

16面記事

書評

蔵満 逸司 著
パソコン苦手な教師の味方

 プログラミングを学ぶ意義は、コンピュータの仕組みを知ることと聞く。小学校では、体験を通してプログラミングの考え方に触れ、コンピュータにしてほしい仕事を、簡潔で論理的な手順として伝えることを学ぶ。中学校では、産業の中でプログラムが問題解決に利用されていることを学ぶ。そして高校では、アルゴリズムを含むプログラミングについて学ぶ。
 さて、本書の表紙カバーには、“パソコンが苦手な先生方のためのプログラミング教育の入門書”とある。一読して「なるほど」と感じる。格好のガイドブックである。コピーしてすぐ使える、子ども向けのワークシートも多数収録されていて、便利な実用書だ。
 2章構成の本書は、第1章で「小学校『プログラミング教育』の考え方」をガイドする。それは、1「小学校『プログラミング教育』のめざすもの」で、プログラミング教育への接近を図り、2「教科とプログラミング教育」で具体策への橋渡しとなる。続く第2章が「小学校『プログラミング教育』の進め方」となる。1「教科学習とプログラミング教育」、2「プログラミング体験学習」、3「クラブ編(子ども向け授業用テキスト)」、4「『プログラミング教育』振り返りカード」で、教室での活用が図れるように構成される。著者(琉球大学教職大学院准教授)は、小学校教諭を29年経験の人。教育現場に詳しい人だ。
(2484円 黎明書房)
(飯田 稔・千葉経済大学短期大学部名誉教授)

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