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医療的ケア児支援法が成立

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参院本会議で法案を説明する小川克己・厚生労働委員長=11日

 たんの吸引や人工呼吸器による呼吸管理などが必要な医療的ケア児を支援するための法案が11日、参議院本会議で可決・成立した。在籍する保育所や学校に看護師などの配置を求めたのが柱だ。医療ケア児が通常の学校などで学びやすい環境づくりを進める。

 法律は「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」。18歳以上の高校生を含む医療的ケア児とその家族の生活を支えることを基本理念とし、ケア児がケアを必要としない子どもと共に教育を受けられるよう最大限に配慮することも盛り込んだ。
 その上で、学校や保育所の設置者に対し、適切な支援を行う責務を明記。保護者の付き添いがなくても医療的ケアを受けられるように、たんの吸引などを行える看護師や保育士らの配置を求めた。
 保護者への支援の充実も図る。各都道府県には、情報提供や助言を行う「医療的ケア児支援センター」の設置を求める。医療、教育、労働などの関係機関による切れ目ない支援の実現を目指す。
 厚労省の推計によると日常生活で医療的ケアを必要とする子どもは2万人を超える。医療技術の進歩に伴って助かる命が増えたこともあり、過去10年間で倍増した。
 一方、学校現場では配置される看護師が不足し、子どもが通学を断念せざるを得なかったり、通学などの付き添いをするため保護者が離職したりする課題があった。
 文科省は本年度、学校へ医療的ケアを担う看護師を昨年度から300人増の2400人配置するなど、支援の拡充を急いでいる。
 法案は、自民党の野田聖子氏や立憲民主党の荒井聰氏ら超党派の国会議員がつくる「永田町子ども未来会議」が議員立法で提出した。年内に施行され、施行後3年をめどに、実施状況を踏まえた検討を加えるとしている。

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