<子どもの社会参画>を問う環境教育/ESD
12面記事
小玉 敏也 著
行動・変容につながる学び追究
平成9年から令和5年まで著者が執筆した論文を基に、加筆、修正、再構成してまとめた。公立学校の教員時代から大学研究者としての四半世紀にわたる足跡である。
第1部「環境教育実践からESD実践へ」には小学校低学年でのサケの学習、学校ビオトープを基軸とした教育課程づくり、「世界の12歳は、今」をテーマにESDの考え方を生かした総合的な学習の時間の単元開発の取り組みを収める。「サケの学習」は雑誌の「地球を救う環境学習を」の特集として掲載され、著者にとって「『環境教育』という言葉との最初の出会い」であったという。
第2部「3・11経験による教育実践の問い直し」には自作教材を活用した道徳実践などを、第3部は研究者となってから各地のESD実践にコミットして、その成果と課題をまとめ、第4部に「持続可能な地域を創る学校ESDの理論研究」を配した。
環境教育、ESD、そして近年のSDGsのいずれもがその内容から「行動」「変容」を希求する。著者が大切にする「子どもの社会参画」が重要であることは理解しやすい。
環境教育とESD(持続可能な開発のための教育)、さらにSDGs(持続可能な開発目標)が加わり、環境教育/ESD/SDGsとの関係を学校教育の中ではどう整理すればいいのか。実践から研究と一貫して、この道を歩んだ著者の書は示唆に富む。
(2420円 人言洞)
(吹)
