教師の流儀2 「教師であり続ける」が難しい時代を生きる
18面記事
川上 康 著
子ども中心の教育哲学 根底に
「教師の流儀」の続編となる「教師の流儀2」である本書は、教師に「なる」よりも「あり続ける」方が難しい時代に、教師として自分はどうあればいいのかのヒントを現場で起きる具体的な場面を出しながら示してくれる。
著者が自身の教育哲学として明記しているのが、「子どもの行動には必ず理由がある」「どの子もより良く生きたいと願っている」である。故に、本書の小見出しは、「よい教師は子どもと共に笑い、ダメな教師は子どもを笑う」や「多様性は『違和感と共に過ごすこと』」「『こうしなきゃ駄目だよ』の加害性」といった、常に子どもを中心とした視点で書かれており、読者の視点の転換と内省を生むことにつながっていく。
特に「迷子化する校内研究」を読んだ時、はっとしたのが、よくある「○○力を高め○○できる子ども」という研究テーマが、子ども自身が「自ら変えよう」という意欲を伴うものでなければ、結局は教師側の押し付けや空回りに終わるのではないかという指摘である。さらに、校内研究の空回りを防ぐ五つの留意点も併せて示され、参考になる。
「子どもを大切にする」という教育哲学を根底に、私たちは改めて、日々の教育実践を振り返らねばならない。
(2200円 エンパワメント研究所)
(重森 栄理・広島県北広島町立豊平学園校長)

