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造形ワークショップをつくる

20面記事

書評

高橋 陽一 編 高橋 陽一・川本 雅子・田中 千賀子・杉山 貴洋 著
指導・評価なし 参加者主体の活動

 編者、著者らは武蔵野美術大学通信教育課程の「ワークショップ研究」を担当したメンバーである。「造形ワークショップの理論」(第1章)および「造形ワークショップの企画」(第3章)を編者が執筆し、「造形ワークショップの技法」(第2章)は編者を含む著者らがそれぞれの実践について紹介している。
 「ワークショップ」そのものは、教育関係者にはなじみのある言葉だろうが、本書の特色は「ワークショップとしか言えないワークショップ」と名付けたワークショップに光を当てている点だろう。
 「ワークショップとしか言えないワークショップ」について「参加者が主体となった教育であり、その過程や結果を参加者が享受することを目的とするが、その知識や技術の習得や資格の取得などを目的とせず、さらに準備して見守るファシリテータは存在しても、指導して評価する教師が存在しないもの」と定義付けている。
 その具体は、造形という素材を使い、幼児や障害のある児童・生徒、高齢者らの感性、創造性、主体性などが尊重され、活動を楽しむ姿を描き出す第2章の実践で示され、その意義やイメージを体感できる。
 「指導して評価する」学校教育でも、生涯学習社会や共生社会を背景に、学び手の意思を尊重していく活動場面を取り入れる際の参考になるのではないか。
(2640円 武蔵野美術大学出版局)
(矢)

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