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小・中の裁量時間 年70コマ上限 教員研修にも活用可能に

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中教審

 次期学習指導要領で小・中学校に導入予定の「裁量的な時間」を巡り、文科省は年間70コマ(週2コマ程度)を上限とする考えを示した。児童・生徒の実態に応じた指導などに充てる「学習枠」と、教員の組織的な学びのための「研究・研修等枠」を合わせた上限で、このうち研究・研修等枠は最大35コマとする。8日に開いた中央教育審議会の総則・評価特別部会で提案した。
 裁量的な時間は、各教科等の標準授業時数を一定の範囲で下回って生み出した時間を、学校の判断で使えるようにする仕組み。学習枠では、個別の学習支援や学び直し、地域と連携した探究活動などを想定する。研究・研修等枠では、授業研究や教材研究、地域と連携したカリキュラムづくりなどを対象とする。
 文科省は、研究・研修等枠について、年間を通じて計画的に実施できる水準を確保する必要があるとした。週1コマ程度を上限とすることで、授業研究や教材研究、児童・生徒理解のための情報共有を、学校全体で継続的に進められるようにする。裁量的な時間全体では週2コマ程度まで認め、教員の研究・研修と、児童・生徒向けの学習プログラムを組み合わせて実施できるようにする。
 一方、各教科等から生み出せる調整授業時数の上限は、対象教科等の標準授業時数の15%程度を最大幅として検討する。全ての対象教科等で限度まで標準を下回った場合、小学校で年間138コマ程度、中学校で128コマ程度となる。裁量的な時間に70コマを充てても、既存教科への上乗せや学校独自の新教科の設定に一定の時間を使えるようにする狙いがある。標準授業時数が35コマ以下の教科等は調整の対象外とし、調整後も各教科等で35コマ以上を確保する方向だ。
 学習指導要領の本格実施は、小学校が令和12年度、中学校が13年度となる見通しだが、令和10年度から先行実施できるよう検討する。現在332校で取り組む「サキドリ研究校」も本年度中に追加募集し、9年度には実施校を大幅に増やす方針を示した。不登校児童・生徒や特異な才能のある児童・生徒を対象とした特別な教育課程についても、同じ時期から一体的に先行実施できるようにする。
 情報活用能力の向上のため、既存教科等の時数を見直して時間を確保する考えも示した。小学校の総合的な学習の時間に「情報の領域」、中学校に「情報・技術科」を設ける方針だが、小学校は3、4年で各30コマ程度、5、6年で各35コマ程度、中学校は各学年70コマ程度とする見通しを示した。年間の標準総授業時数は増やさず、35コマ以下を除く各教科等の標準授業時数を一定割合で減らす。
 高校では、単位の数え方を細かく認定し、科目の増減をしやすくする。卒業に必要な単位数は現行の74単位を148単位に細分化し、週1コマの授業でも半期で単位を認定できるようにする。必履修科目は最大78新単位となるが、1新単位を17コマとするため、必要な学習時間は現行よりわずかに減るという。数学では、数学Ⅰに「数学ガイダンス」や「社会を読み解く数学」を加えて内容を厚くする一方、数学Ⅱは現在の4単位から3単位相当(新6単位)に減らすとしている。

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