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デジタル教科書「健康と学習両立を」 専門家が要望

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文部科学省

 デジタル教科書の発行や採択の指針づくりを議論している文科省の有識者会議は16日、会合を開き、専門家の委員にヒアリングを実施した。児童・生徒の健康への影響や紙とデジタルでの学び方の違いについて意見を聞いた。
 日本学校保健会の弓倉整・専務理事は、学校と家庭を合わせた画面の総使用時間が長くなっているとして、健康への影響を継続して確かめる必要があると訴えた。
 「健康被害の証拠がないことは、健康への影響がないことを意味しない」と指摘。デジタル活用を進めるのと同時に、休憩や画面との距離、睡眠前の使用制限など、目の健康を守る指導も学校で徹底すべきだと述べた。
 また、文科省の調査について、姿勢や画面との距離だけでなく、家庭を含む総使用時間や睡眠、近視の進行なども継続して把握するよう求めた。
 群馬大学の柴田博仁教授は、認知科学の立場から、紙とデジタルでは学習の過程そのものが変わると説明した。研究では、紙の方が文章の理解や誤りの発見、必要な情報を探す課題などで優れた結果が多く報告されていると紹介。デジタルでは速く読み進められる一方で飛ばし読みや読み返しが増え、「わかったつもり」になりやすい傾向があるとした。
 さらに、紙の利点は「見やすさ」ではなく「扱いやすさ」にあると指摘。ページを往復したり、複数の資料を参照したりしながら学ぶことを支えていると説明した。指針の策定に当たっては、こうした紙との違いを踏まえたデジタル教科書の設計が必要だとした。
 外部有識者としてヒアリングした東京家政大学の太田洋教授は、実証研究事業の報告から「デジタル教科書は児童・生徒が目的を意識したり、教材や学び方を選んだりするための学習基盤になる」と効果を訴えた。

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