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新しい教員像が拓く教職概論 今問われる職業としての教員とは

18面記事

書評

手嶋 將博・大西 健介 編著
現場での事例基に対応力培う

 本書は教員免許取得に必要な「教育の基礎的理解に関する科目」対応テキストとして、いわゆる教育原理を学ぶ学生対象のものであると高をくくって読み始めた。されど序章の現代の教職が直面する新たな課題と教育改革の動向の論調にいきなり圧倒され襟を正した。
 3部構成で、第Ⅰ部は「教員をめぐる制度と今問われている課題」として、4章構成で教育の目的と教員の職務、西洋の教育思想と現在の教育現場の関係性、服務義務や不祥事発生のメカニズム、研修制度について。第Ⅱ部は「教員が行う教育・指導」として、5章構成で子どもの発達段階と教育活動、学習指導の必要性、学習指導要領とカリキュラム・マネジメント、ICT機器の活用、生徒指導の原則について。第Ⅲ部は「教員と学校組織の関係性」として、3章構成で学校経営と学級経営の関わり、コミュニティ・スクール、危機管理について。
 終章では「教員の専門職性と教員として働く覚悟」について、「持続可能性」「ワーキングシェア」「社会からの要請」「教員や学校のあるべき姿」「学び続ける教員」をキーワードに説得力ある解説を展開している。
 各章とも理論だけでなく、現場で起きている事例を基に、実際に起こり得る状況を想定して考えられるよう工夫されている。教員像の原点を現職教員にも問う貴重な一冊である。
(2860円 ミネルヴァ書房)
(中川 修一・前東京都板橋区教育委員会教育長)

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