避難所となる学校体育館に最適な床材 老朽化が進む体育館に最適解「3つの床リノベ術」
9面記事
【施工事例】東京都狛江市立狛江第四中学校体育館
断熱改修補助金で高性能な床材が低コストで導入可能
エービーシー商会
全国の学校体育館は今、「老朽化のピーク」と「防災拠点としての機能強化」という2つの大きな課題が同時に押し寄せている。授業や部活動に加え、災害時には避難生活の場となる体育館において、児童生徒や地域住民が安全かつ快適に過ごすためには、床環境の改修を併せて実施することが不可欠だ。こうした状況を踏まえ、総合建材メーカーとして多様な商品と豊富な実績を持つ(株)エービーシー商会は、スポーツ利用と避難所機能の双方に対応できる高弾性衝撃吸収シート床材「レックスコート」を用いた3つの改修工法を提案している。
高弾性衝撃吸収シート床材「レックスコート」

硬い床が避難者の健康を脅かす
7月28日に発生した熊本地震では、またしても学校体育館の避難所としての環境面の脆弱性があらわになった。多くの体育館では猛暑の中でも空調設備が設置されていない。また、断熱性も確保されていないため、空調が設置されていても室内温度が下がりにくく、熱中症リスクが高まった。
さらに、硬い床に直接「雑魚寝」を余儀なくされた避難所では、「腰や足が痛くなる」、「眠りについてもすぐ起きてしまう」ことで、避難者の健康を脅かす要因となっている。しかも、経年劣化によって滑りやすくなった床は、高齢者や子ども、妊婦などが転倒してケガをすることも考えられる。
スポーツと避難生活の双方に対応
このような課題に対応する床材として注目されているのが、スポーツ施設やリハビリ施設用の高弾性床材「レックスコート」だ。本床材は、日本学校体育研究連合会の「優良体育用品認証マーク」を取得。スポーツ時の激しい動きにも対応する衝撃吸収性を備えており、転倒時の衝撃を緩和し、ケガの防止に寄与する点が特長だ。
シート床材のため、フローリングで懸念されるささくれも発生しない。避難者が生活する場合も、一般的なフローリングに比べて足腰への負担が軽減され、冷えにくい性質や減音効果によって、寒さやストレスを軽減する利点がある。
また、クッション性のある床材は断熱性にすぐれた構造のため、体への熱負荷を抑える。冷房の冷気を逃がしにくく、空調の効きが安定することから、暑さ対策としても効果がある。

用途に応じて選べる3つの改修工法を提案
同社は、「レックスコート」を使用した3つの改修工法を提案している。いずれも既存のフローリング床を撤去せずに施工する方法であるため、コスト削減と工期を短縮できるのがメリットだ。
①一般工法「コンパネ重ね貼り+レックスコート貼り」:標準的な改修工法。既存のフローリングを残したまま上からコンパネ・レックスコートを貼るため、比較的安価で施工が速い。
②テクセル工法「テクセル工法+レックスコート貼り」:テクセルパネル・弾力層を組み合わせることで、プロスポーツ仕様から学校体育館施設など用途に適した、硬さ・衝撃吸収性のカスタマイズが可能な点が魅力。断熱効果が高く、補助金対象となる。(後述)
③湿式工法「樹脂系塗り床下地処理+レックスコート貼り」:「とりあえずささくれを何とかしたい」など、コストと時間をかけたくないという要望に応えるための工法。一般的に下地補修材は、セメント系を使用することが多いが、既存フローリングに水分が移行してしまい、伸び縮みなどの悪影響を与えてしまう。同社は総合建材メーカーとして樹脂系塗り床材も扱っているため、長年のノウハウにより樹脂系下地補修材を使用することで、将来的な軋みなどのリスクを低減できる。
断熱×安全を叶える「テクセル工法」
中でも、同社が推奨するのが、「テクセル工法」だ。テクセルパネルのハニカム構造が持つ空気層とレックスコートの高弾性層の二重の効果により、高い断熱性能を発揮する。このため、文科省が学校体育館などの避難所機能強化として進める「空調設備整備臨時特例交付金」(2033年度まで、補助率2分の1)の対象に位置付けられており、補助金対象となる同工法を選択することで、初期コストを抑えながら、高性能な床材を導入できる可能性がある。
厳しい冬の時期に発生した令和6年能登半島地震では、体育館の硬く、冷たい床が引き起こす健康被害が深刻な課題となった。特に、近年の災害では避難所生活が長期化する傾向にあり、建物自体の断熱性能が重要になっている。その点からも、外壁断熱と併せて断熱効果の高い床材に改修することが注目されている。
老朽化対策と質向上を同時に実現する解決策
学校体育館の老朽化が進む中、耐震補強後の次なる課題は、暑さ寒さへの対策を含む環境面の質向上だ。その一つが床材の改善になるが、学校ごとに利用実態や予算規模が大きく異なるため、画一的な改修方法では現場のニーズに応えきれない。自治体や学校が自校の条件に応じて最適な方法を選択できる柔軟性こそが、今求められている視点である。
こうした状況を踏まえ、同社が提示する3つの改修工法は、従来の学校体育館では十分に実現できなかった「安全性と快適性を両立する高性能な床材」を軸に、各自治体が学校の条件に応じて最適解を選べるよう設計されたソリューションである。
既存床を撤去せずに施工できるため、工期短縮やコスト抑制といった実務的メリットも大きい。老朽化対策と教育環境の質向上を同時に実現できるこれらの工法は、児童生徒の安全と地域の防災力を高めるうえで、教育現場が検討すべき現実的かつ効果的な選択肢であるといえる。
問い合わせ=(株)エービーシー商会 乾式材事業部
〒100―0014 東京都千代田区永田町2―12―14
電話03・3507・7221
