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教育政策エッセンス 未来に向けて戦後80年を振り返る

14面記事

書評

元兼 正浩ほか 著
各年の動向と社会状況整理

 本書の副題にある「戦後80年」というタイムスパンは、現代日本の教育諸制度の基礎が形成された「戦後教育改革」から積み重ねた年月でもある。評者が学部学生・修士課程院生であった1990年代末から2000年代初頭の時点で、当時の「現代」日本の教育政策・教育制度を理解するために把握しておくべき「戦後教育政策・制度」の対象は50年程度のタイムスパンであったが、「戦後80年」を迎える現代にあって「戦後」を押さえるのに必要な情報量は、ごく単純に考えても当時の倍近くになる。本書はこの「戦後80年」を各年で層状に切り分けて整理するものである。
 書籍の前半は1945年から1999年までの各年について「政治・社会・経済」「教育」「文化・芸能・スポーツ」の状況を2ページの年表で整理し、さらに5年ごとにまとめと解説(2ページ)を提示している。後半は2000年以降の各年について4ページを割き、「政治・社会・経済」「教育」「文化・芸能・スポーツ」の年表と各年における主要な事象を解説し、動向を整理している。
 特定のテーマに関して「戦後史」や「制度史」を整理・概観するような書籍や資料とは異なり、本書はある教育(政策)動向があった時期について、横断的に社会の状況・環境を把握するのに適している。教育政策に関する時代感の把握や時間軸の調整に有効である。
(2420円 花書院)
(川上 泰彦・兵庫教育大学教授)

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