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大学の問題 問題の大学

14面記事

書評

竹内 洋・佐藤 優 著
入試や授業料、小・中・高校にも言及

 自分が大学生の頃と、大学は大きく変わりつつある。もちろん、変わってない部分もあるのだが…。
 本書は、書名の通りに「大学の問題 問題の大学」について、二人の碩学が縦横に語る。竹内氏は教育社会学を専門とする人、京都大学教授から関西大学東京センター長に転じた研究者。佐藤氏は作家・同志社大学客員教授で神学の研究者、元外務省主任分析官として知られる人。この対談は佐藤氏の誘いに旧知の竹内氏が応じたもののようだ。
 さて、誠に興味深い本書は、六つのパートで話が進んでいく。それは、

 (1) 大学でなぜ学ぶのか(Why)
 (2) 大学で誰が学ぶのか(Who)
 (3) 大学で何を学ぶのか(What)
 (4) どうやって教えるのか、学ぶのか(How)
 (5) どこでいつ教えるのか、学ぶのか(Where・When)
 (6) あり得べき、未来の大学

 ―である。
 “生き残るためには高等教育が必要だ”で、竹内氏が口火を切る。“「作問力」が大学入試の決め手”“「俗物」を生み出さない教育”などと話は厳しい。“国立大学は授業料を年間12万円に”と提言もする。
 また、中高一貫教育が“受験刑務所”になる恐れを懸念するなど、小・中・高校の問題にも話は及ぶ。つまり、この国の教育や教師(特に大学)を論じた一冊なのだ。
(1650円 時事通信社)
(飯田 稔・千葉経済大学短期大学部名誉教授)

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