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「総合」で認知症サポーター養成講座実施

8面記事

企画特集

ドラマ仕立てのDVD教材を活用し、認知症の人の気持ちを考える
愛知・阿久比(あぐい)町立阿久比中学校

視聴の合間にグループワーク
 愛知県では、総合的な学習の時間の一環として、市町村の社会福祉協議会の主催による「福祉実践教室」を行っている。昨年12月6日には、知多郡の阿久比町立阿久比中学校で、1年生を対象に総合的な学習の時間の2時限を使い「認知症サポーター養成講座」等が実施された。
 「自分が認知症だったら周りの人にどんなふうに接してほしいか教えてくれる人」という講師の呼び掛けに、生徒たちの手が勢い良く挙がる。
 認知症サポーター養成講座を受講した生徒は26人。点字、手話、高齢者疑似体験など、7種類ある福祉実践教室の中から同講座を選択した。事前に総合的な学習の時間の2時限を使い、認知症について自分たちで調べた上で当日の講座に臨んでいる。講師は阿久比町民生部健康介護課の職員らが務めた。
 最初に講師が、阿久比町の高齢化の現状や認知症の人の推定数(今後も増える)を説明し、生徒たちにも認知症の人の味方になってほしいと話した。次いでドラマ仕立てのDVD教材の視聴を開始。祖母の認知症の症状のために、息子夫婦や孫たちとの関係が悪化していく。ここでいったん視聴を中断。生徒たちは4~5人のグループに分かれ、「祖母の様子でおかしいと思われた点」、家族の中で孤立していく「祖母の気持ち」を話し合った。
 「生徒たちは、DVDでおばあちゃんの表情などを見て、認知症の人の『悔しい』『悲しい』『怖い』といった気持ちをイメージしやすいと思います」と講師が映像教材の利点を話す。

気持ちがわかるから考えが深まる、自分の意見が言える
 DVDの後半、祖母に対する家族の接し方が変わり、祖母が穏やかになっていく様子を見た上で、再びグループワークを実施。冒頭に述べたように、「自分が認知症だったら」という質問に生徒たちは積極的に応じ、「認知症のことを正しく理解し、偏見をもたないでほしい」「やさしく接してもらいたい」「みんなが協力してお互いが気持ちよく過ごせるようにすればいい」といった意見を述べた。
 講座を参観した、同校で総合的な学習の時間を担当する高田純平教諭は、「DVD視聴の間にグループワークを挟んだことで、生徒たちが自分の考えを整理し、深みをもたせることができました。最後まで通しで見るよりも、認知症の人にどのように接すれば良いのかが、自分の中にしっかり定着したのではないでしょうか」と述べた。

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「今日学んだことを他の講座を受講した生徒にも伝えてほしい」と高田教諭

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