日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

識字障害公表の落語家、柳家花緑師匠が登壇 発達障害の学習塾30周年イベント

3面記事

関連団体・組織

 発達障害のある子どもや社会人を対象に、首都圏を中心に展開している学習塾「さくらんぼ教室」が開設30周年を迎えた。18日には都内で記念イベントを開き、各教室から代表塾生が発表。識字障害(ディスレクシア)を公表している落語家の柳家花緑師匠も登壇し、塾生や保護者に向けて応援のメッセージを送った。
 「さくらんぼ教室」は、千葉県や東京都、神奈川県に11教室を構え、2500人の塾生が学んでいる。「発達障害」という概念がまだ広まっていなかった平成2年に、都内の公民館などでボランティア活動として障害のある子どもたちに学習の場を開設したことが始まりだ。このような活動を始めた伊庭葉子さんは、その後、「Grow―S」(千葉県市川市)の代表取締役として、各地の「さくらんぼ教室」を運営している。
 記念イベントのテーマは「一人ひとりちがうからこそ、人生はおもしろい!」。第1部では、著書で発達障害の一つである識字障害を公表した柳家花緑師匠が落語「寿限無」などを披露するとともに講演を行った。
 花緑師匠は「学校の勉強の扉は教科書。全てが嫌だった」と小学生の頃を振り返る。疲れたり緊張したりするとさらに字が思い出せなくなるといい、サインや病院の問診票を書く際に漢字を間違えたことなどを軽快に話し、観客を引き込んだ。
 そして、人生で大事にすべきこととして、「掃除」「笑い」「感謝」の3点を挙げた。「今の教育は人と比べて頑張ることが大事にされ、感謝にたどりつけない。画一的な教育や競い合いがなくなるのが私の夢だ」と語った。
 第2部では、各教室の代表塾生が料理や絵画などの特技や好きなものを発表した。大学生の塾生はアルバイトや就職活動、一人暮らしをしている社会人の塾生は自分の部屋や生活を紹介した。
 代表あいさつで伊庭さんは、「その子どもらしく学べる環境をと立ち上げた『さくらんぼ教室』。これからも子どもたちに寄り添いながら、一人一人に合わせた学びの必要性を伝えていきます」と話した。

関連団体・組織

連載