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一刀両断 実践者の視点から【第170回】

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論説・コラム

校内での窒息事故を防ぐには

 <給食を喉に詰まらせ高3死亡、当時の校長「担任の行動は適切でない」…口頭弁論>(読売新聞オンライン)という見出しの記事で思い出した。近隣の小学校で、児童が悪ふざけでパンの早食いをして、窒息死してしまったことがあった。
 そうした窒息死はしばしば起きているようである。人体について学ぶ際、気管や食道の構造を扱う際、こうした窒息死の事例を沢山挙げて印象に残るように学ばせていれば、教職員もその危険性を認識できるが、頭学問で済ませると、こうした連携のミスは当然起きるし、その対処法も観念論で終わってしまう。
 ノロウイルスが疑われる嘔吐があった場合、塩素系の噴霧をするのは分かっていても慌てると適切な判断が出来なくなる。こうした非常時の対応は月一くらいで演習をしないと実行力は発揮されない。分かっていたらやることである。それで命が救えるのだから。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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