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奨学金を利用したら返済は「親と子で」最多、4割弱

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高校生、学生らの保護者が回答
民間調査

 子どもが奨学金を利用した場合、返済は「親と子で」と考えている割合が高校生・大学生、浪人生の親の4割に近いことが大手金融会社による調査で分かった。子ども自身による返済や、親や親族による返済を考えている割合を上回った。ただ、回答者の性別によって異なる傾向が見られ、男性は「親」と答える割合が高かった。

 この調査はSMBCコンシューマーファイナンスが、金融リテラシーと金融教育をテーマに、高校生、大学生、短大生、専門学校生、浪人生の子がいる40~59歳の男女を対象に行った。
 3月半ばにインターネットで、男女半数ずつの千人から回答を得た。そのうち、高校生の親は514人、大学生らの親は486人だった。
 調査結果によると、回答者全体の24・9%に奨学金の利用経験があった。
 奨学金を利用したことがない人を含め、奨学金を返済するのは誰の役割か、挙げてもらったところ、「親(親族を含む)」が33・9%、「子」が29・2%、「親と子の両方」が36・2%だった。男女別では、男性は「親」と回答する割合(34・6%)が高く、「親と子の両方」を上回った。女性では「親と子の両方」と回答する割合は40・6%だった。
 親が借り入れと返済を行う教育ローンに関しては、高校生の親の10・5%、大学生などの親の12・3%が利用したと答えた。
 子どもにお金の教育(金融教育)が必要と考える親の割合は全体の86・4%。開始時期では「小学校入学前」が9・5%、「小学生」が46・4%、「中学生」が21・9%で、77・8%の親が「中学卒業までに」金融教育を受け始めてほしいと考えていることが分かった。
 自分の子どもが将来行ってもよいと考える金融行動は、株式投資は64・5%、NISAは72・0%だった。キャッシング(12・5%)、外国為替証拠金取引(33・0%)、暗号資産取引(22・5%)など、リスクの高い金融行動を行ってもよいと考える親は少数だった。

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