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「伝統や文化」に関する教育の性格と教材開発

18面記事

書評

桃山学院教育大学共同研究代表 中村 哲 編著
先進的取り組みなど紹介

 本書は、桃山学院教育大学で「伝統や文化」教育に関心を持つ教員と、和文化教育学会の有志が執筆したもので、四つの章からなる。
 第I章「伝統や文化」に関する教育の基本的性格では、梶田叡一学長らが同教育の神髄として、「和」と「慎み」について、同教育の底流として、日本の精神文化について考察。
 第II章「伝統や文化」に関する教育の教育課程では、同教育の教育課程の形態と性格についての解説の他、兵庫県丹波市立上久下小学校の取り組み、金沢大学附属中学校の伝統文化教育を中心とした教科等横断的なカリキュラムが紹介されている。
 第III章「伝統や文化」に関する教育の教材開発では、民話・昔話(国語)、古典文学(同)、伝統行事(社会)、和算(算数)、季節と生物(理科)、凧(生活)、わらべうた(音楽)、絵手本(図工)、地域の食(家庭)、伝承遊び(体育)、日本文化紹介(外国語)、日本人の宗教心(道徳)、盆踊り・たこづくり(総合)の研究実践が具体的に例示されている。
 第IV章「伝統や文化」に関する教育の先進的教材活用では、広島県熊野町の特色を生かした取り組み、広島県東広島市の1校1和文化学習、秋田県由利本荘市のふるさと教育が取り上げられている。
 伝統文化教育が導入されて日は浅い。本書が同教育への関心と、実践への関与を生み出す羅針盤になることを期待したい。
(2160円 銀河書籍)
(紫)

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