日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

パワポ LGBTQをはじめとする セクシュアルマイノリティ授業

12面記事

書評

日高 庸晴 監著
発達段階に応じ応用利く展開案

 これは即、使える内容であり、構成であり、CDであると実感できた。学校現場の多忙感や現状をよく把握してまとめてある。違う表現をすれば要所を押さえながらも見事に削ぎ落としてある「極めて実践的な秀書」である。
 私にも年々、LGBT関連の講話依頼が増えている。以前は教育センターなどの単位であったが、最近は校内研修が急増している。しかし、実践的な演習や講話のできる講師は、極めて限られている。その面からも本書は発達段階に応じた応用の利くシンプルな指導案シナリオが13も示されており、CDも工夫されていて分かりやすく扱いやすい。専門性が高いからできたものと敬意を表したい。
 まずは、当事者の手記から読まれると現状が実感できる。併せて第4章の「多様な性を考える授業を行う前に~学校の先生方へ」を熟考し、巻末にあるデータを再認識してから、授業デザインしないと不自然な展開になる。押し付けや知識だけの形骸化した、やらなければよかった授業にもなりかねない。あくまでも児童・生徒の実態をよく見極めて、反応によっては指導案によらずに展開を変える必要が出る。その時に自分が納得していないとボロが出る授業はあまりに多い。
 さて、この授業をどこで、どのように何時間で扱うか、できるなら一律でなく到達度的に児童・生徒の理解や状況に合わせて展開してほしい。
(2200円 少年写真新聞社)
(大久保 俊輝・亜細亜大学特任教授)

書評

連載