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「北海道幼児教育センター」の設置に期待して

北海道版

論説・コラム


認定こども園北広島若葉幼稚園 ※幼保連携型認定こども園

 日本教育新聞北海道版の1月新年号(14日付)に寄せた新年メッセージで北海道教委の佐藤嘉大教育長が、当面する課題の1つとして「幼児教育の推進」を掲げ、その取組の拠点となる「幼児教育センター」の整備に取り組んでいくことを明らかにしている。
 このことは、近年、生涯にわたる人間形成の基礎を培う幼児教育の重要性が強調され、昨年11月に北海道および道教委が「北海道幼児教育振興基本方針」を策定したことによる。その中では、幼児教育施設等における組織としての取組の充実や保育者の資質・能力の向上、家庭や地域における教育・保育の充実の3つの方向性および幼児教育の振興を支える体制づくりが構想されており、具体的な施策を体系化して示している。
 これまで幼児期における教育の重要性が叫ばれながら容易に進まなかったのは、国の段階での幼稚園と保育所の一元化の論議に代表されるように、保育制度改革が様々な角度から時間をかけて検討されてきたことによるものといえる。
 こうした中で昨今、認定こども園や幼稚園と保育所の施設の合築、同一プログラムの具体化、さらに幼児教育費の無償化等の動きが急激な進展をみせている。これらに呼応して幼児期における教育の調査研究活動や保護者を含む幼児教育に携わる関係者への相談業務、また、保育士・幼稚園教諭への助言および研修を行う機会や場の設定が喫緊の課題となってきている。
 道内においては、公・私立を問わず、幼稚園と保育所との統合化が図られ、幼・保両面の機能を持たせるなど幼児教育施設が多様化してきている。一方現在、道の就学前の教育支援は、保育所と幼稚園を担当する部署が分かれている。今後、センターが一括して対応することで、施設の種類にかかわらず教育環境の底上げが期待されることから、これら一連の動きは就学前の施策が本格的に動き出した証左といえよう。
 これからの本道の幼児教育の推進に当たっては、その広域性を踏まえ、道内14振興局にセンター的機能を果たす体制づくりを進めるとともに、各市町村との連携強化を図る必要がある。また、道内の市町村によっては、私立が占める割合も多いことから、私学の関係者と一体となった体制づくりが重要となってくると考える。
 道の幼児教育推振興基本方針では、就学前の教育の充実と小学校教育との接続を図ることも企図しており、そのためにも家庭や地域、関係機関そして行政が連携・協働することにより、幼児教育の総合的な環境の一層の整備が期待される。
(白崎三千年)

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