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ネットトラブルの被害回数が多い児童・生徒、加害経験も増える

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LINE調査

 インターネットを通じたトラブルで被害を受けた回数の多い児童・生徒は加害側の経験も増える―。LINE(東京・新宿区)が神奈川県の小学生から高校生までの約1万7千人を対象に実施した調査で、携帯電話やスマートフォン(スマホ)を使う子どもたちの実態が分かった。利用時間が長いほど自由に使える時間も長く、トラブルを経験する可能性が高い傾向にある。
 昨年6月から9月にかけて、神奈川県の小学4年生から6年生まで5399人、中学生5863人、高校生5573人、特別支援学校高等部162人を対象に記入式のアンケート調査を行った。神奈川県教委と共同で平成28年から高校生への調査を続けてきたが、小・中学生、特別支援学校の生徒を含めた調査は初めて。
 1日のうち携帯やスマホを利用する時間は、小学生では「利用なし・不明」(40%)と「30分以内」(21%)の割合が高かった。一方、中学生と高校生では「3時間より長い」が最も高い。中学生で26%、高校生では39%を占めた。特に高校生で長時間の利用が目立っている。
 トラブルの経験についても調べた。高校生で被害の「経験無し」と答えた生徒のうち、悪口などの暴力的な表現を使った加害経験がある割合は5%にとどまったのに対し、「5回以上」では69%に上った。小学生と中学生でも同様の傾向が見られた。
 利用時間が長くなるとトラブルを経験しやすくなることも分かった。小学校では「30分以内」で経験率が5%、「6時間以上」で22%と4倍以上の差があった。どの校種でも「6時間以上」使っている児童・生徒は、家庭でルールを定めていない割合が高いことも併せて明らかになった。
 調査では他に、高校生の55%が「SNSで本名を公開している」と答えた。違う高校の生徒とツイッターで知り合うのは26%で、7割以上が同性の生徒と知り合っている。

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