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不登校の出席扱い、周知進まず 保護者対象に説明会

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すららネット

 不登校の児童・生徒が自宅でインターネットなどを活用して学習した場合、指導要録上で出席扱いにできることに関して、学校現場で周知が進んでいない現状がある。デジタル教材を提供する「すららネット」(東京・千代田区)は5日、保護者を対象に都内で説明会を開いた。教員が制度を知らないために対応が遅れる場合もあるという。
 文科省は平成17年、不登校児童・生徒の出欠の取り扱いについて通知を出した。不登校児童・生徒が自宅でICTなどを生かして学習した際、校長は学校への復帰に向けた取り組みであることを前提として、出席を認めたり評価に反映したりできると定めている。
 主な要件に(1)保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれている(2)ITや郵送、ファクシミリなどを活用した学習活動である(3)訪問などによる対面指導が適切に行われている(4)計画的な学習プログラムである(5)校長が対面指導や学習活動の状況を十分に把握している(6)学校外の公的機関などで相談・指導を受けられない場合に行う学習活動である―を示す。
 しかし、文科省の29年度の調査では、出席扱いとなった児童・生徒は小学校で36人、中学校で113人にとどまった。同省は30年、各教委などへ「積極的な対応」を求めた。
 この制度に関連して、すららネットが5日に開催したイベントには、不登校の子どもを持つ保護者が20人以上集まった。
 同社の「すらら」は小学生から高校生までを対象としたデジタル教材。学年に関係なく繰り返し学べる「無学年方式」で、パソコンやタブレット端末を使って国語、算数・数学、英語を学習できる。
 イベントでは、人間関係や起立性調節障害などを理由に不登校となった生徒が自宅や塾で「すらら」を活用して学習し、欠席日数が0になったり志望校に合格したりした事例を紹介した。放送大学やフリースクールと併用した例もある。
 一方、該当する児童・生徒の担任や在籍校の管理職が理解していないケースが多い現状も示した。本来は校長の判断で進められるが、学校によっては教委へ相談することで認定までの期間が伸び、諦めてしまう保護者もいるという。
 同社の佐々木章太・子どもの発達相談室室長は、出席扱いの制度について「勉強する意欲のある不登校の子どもたちの未来が切り開ける」と話した。同社では今後、教委や学校、教員への啓発も行っていくという。

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