日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

川崎市立の中学校で東日本大震災遺族が講演

NEWS

その他教育活動

 川崎市立南生田中学校で11日、総合的な学習の時間を使い、東日本大震災で息子を亡くした淺沼ミキ子さんが講演した。「いつ、どこで、何が起こるかわからない。日頃から家族ともしもに備えて話をしておくことが大切だ」などと訴えた。
 話を聞いた生徒は、「毎日が当たり前じゃないと思った」「家族ともしもに備えてちゃんと話したい」などと感想を寄せた。
 南生田中学校では昨年から定期的に講師を招き、環境や命、福祉といった多様な観点から講演会を開催している。川崎市の教育プラン「かわさき教育プラン」で掲げた「人間としての在り方生き方の軸を作る」の一環として、生徒の主体的な学びを深める目的で実施した。
 淺沼さんは、岩手県陸前高田市で、津波から避難する目印になるようハナミズキを植樹する団体の代表を務めている。団体名は、「ハナミズキのみち」の会。
 講演終了後、網谷直昭校長は「生徒たちが社会に出たときに困らないよう、社会に関する知識やキャリアをしっかり身に着けることが大切」と語った。
 また、「本物が一番」と強調。講師の話を生で聴き、自分で考えることを大切にしたい意向だ。
 同中学校は今後も生徒の未来に向け、1人1人が自分らしい生き方を実現するよう促していく。

その他教育活動

連載