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性教育の実践報告や交流も 全国性教育研究大会

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 全国性教育研究大会が今月8・9の2日間、千葉市で開かれた。小学校での思春期教育の系統化や、特別支援学校でのワークシートを使った実践が報告された。LGBTなど性的マイノリティーの理解についても話題に上った。
 初日に基調講演した文科省の横嶋剛・健康教育調査官は「インターネットの発達や社会環境の変化で子どもの性的な成熟が早まっている」と指摘。一方で学校での性教育は、校長の意識に依る部分が多いとして、学校間での取り組みに温度差をなくし、全ての子どもが適切な性教育を受けられる環境を整えることが重要だと求めた。
 記念講演をした日本大学医学部の川名敬・主任教授は、子宮頸がんなどの原因であるHPV(ヒトパピローマウイルス)のワクチン接種の必要性を訴えた。HPVワクチンの接種は、日本では2009年から行われたが、健康被害の訴えが重なったとして、13年以降は勧奨されなくなった。ただ、川名主任教授はワクチンが原因であるという証拠は得られていないとして、ワクチンによるがん予防を盛り込んだ教材の改訂を提案していると話した。
 その後、千葉県立千葉工業高校保健体育科の赤澤宏冶教諭が、実際に授業で使ったスライドを用いてがん予防教育の模擬授業を行った。

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