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おもちゃづくりで試行錯誤

7面記事

ICT教育特集

相模原市立大野台中央小学校

 相模原市立大野台中央小学校(浅輪聡校長)では、2年生が生活科「自分でおもちゃをつくってみよう」でプログラミング学習に取り組んだ。
 「身近な素材でおもちゃづくりを行う単元ですが、最近では子どもたちの周りに電子玩具も増えてきているので、今回はおもちゃづくりとプログラミングを組み合わせて指導計画を立てました」と佐藤奈津美教諭は説明する。
 子どもたちは前時までに3~4人のグループでおもちゃの設計図をつくっていて、本時ではその設計図をもとにおもちゃづくりを行った。
 考えたおもちゃは、魚が動く魚つり、ピンが倒れたら音が出るボーリング、的が倒れたら旗が動く空気砲、カウントダウンしたら飛ぶロケットなど特徴があるものばかり。子どもたちは「動いたことがわかるようにするにはセンサーを使おう」「カウントダウンをするプログラムを入れよう」など話し合いながら、コンピュータ画面に向かって条件のブロックを入れては動かし、思い通りにいかないとやり直したりした。
 つくった後はいくつかのグループが発表。厚紙と輪ゴムで作ったカエルが飛びはねると、センサーが感知し音が鳴る仕組みのおもちゃを作ったグループからは、「プログラミングの命令を入れるところは苦労したけど、完成できたので達成感がある」といった感想が聞かれた。
 佐藤教諭は「プログラムをつくって動かしてみると、別のやり方のほうが面白いかもしれないと設計図を改めて見直しているグループがあった。プログラミング体験を通して、思いを実現するために試行錯誤できればと考えていたので、その点ではねらいを達成できたのではないか」と話す。
 相模原市教委では、現在、小学校4年生から中学校3年生までの系統的なプログラミング教育のカリキュラムの見直しを図っている。特に今年度は小学校低学年からの活用を進めるため、支援ツールの開発や研修などを行ってきた。この日の授業もこのカリキュラムに位置づくものだ。市教委では今年度中にカリキュラムを公表し、本格実施に備える構えだ。

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