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子どものこころにジーンとしみる ことわざ・名言 2分間メッセージ

14面記事

書評

教師力ステップアップ
垣内 幸太 編著
授業力&学級づくり研究会 著
古今東西の176語に解説も付き

 古今東西の“ことわざ・名言”が176語も収められている本書。現場で授業と学級づくりに汗を流す人たちの“選び考えた言葉の集録”である。年間12カ月で毎月平均15の名言・ことわざを配列してあるので使いやすい。やはり「2分間のメッセージ」が貴重か。
 教師は、子どもの心に届ける言葉を持たなければならない。しかも、話し方の工夫も必要だ。それを磨くことを目指して、毎月例会を開いている教師の集まりが、本書を作った。この“名言・ことわざ”をどんな時に、どう使うかは本書利用の一人一人の教師の工夫だ。朝の会・帰りの会に使うことを、まず考えてみたらいい。うれしいことに、それぞれの言葉について「解説」が付いている。出典や人名が分かることも、使い手にとっては重宝である。そして、子どもの年齢に合わせた言葉が大事だ。本書には、中学生の心に届く言葉があるし、小学校低学年の子どもでも分かる言葉もある。
 くどいようだが、学年・学級・子どもの実態に即して、どの言葉を用いようかと考えてほしい。それをしなければ、名言もことわざも生きて使えないから…。学級経営(学級づくり)に、努力と精進が必要なことは、昔も今も変わることはない。名言やことわざに目を向けた教師たちに拍手を送りたい。
(1980円 明治図書出版)
(飯田 稔・千葉経済大学短期大学部名誉教授)

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