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第46回全日本教育工学研究協議会全国大会(鹿児島大会)開催迫る

10面記事

ICT教育特集

 教育の情報化に伴い、ICTを活用した教育の推進が叫ばれるなか、教育工学に関する「第46回全日本教育工学研究協議会全国大会・鹿児島大会」が、11月6・7日に鹿児島市内で開催される。「つながる!広がる!新しいICT活用のカタチ ~風は南、かごしまから~」と銘打たれたその見どころを紹介する。

つながる!広がる!新しいICT活用のカタチ ~風は南、かごしまから~
六笠 登由 鹿児島大会実行委員会(鹿児島市立山下小学校校長)

 鹿児島大会は、大会テーマを「つながる!広がる!新しいICT活用のカタチ ~風は南、かごしまから~」とし、日常的なICT活用を取り入れた授業を提案いたします。
 今年に入り、新型コロナ感染症拡大に伴い、大会の有無を含め、開催の在り方をJAETの企画委員会とともに模索してまいりました。その結果、次の大きく三つの特徴をもった大会とすることにしました。

 一つ目は、ハイブリッド開催という新しい全国大会の在り方に挑戦するということです。鹿児島大会では、通常の集合型の授業公開・研究協議会に加え、教育工学の学問領域の強みを生かし、公開授業・研究協議会の一部と、学校情報化先進校表彰式、基調講演、パネルディスカッション、研究発表、トークセッション等をオンラインで配信します。コロナ禍で出張がままならない方も、各地域からの参加をお待ちしています。

 二つ目は、本県の情報教育の系統を見られるようにしたということです。そのため、公開授業校として幼稚園1園(辻ヶ丘幼稚園)、小学校3校(大龍小学校、名山小学校、武小学校)、中学校2校(清水中学校、玉龍中学校)、高等学校2校(玉龍高等学校、鹿児島中央高等学校)に加え、特別支援学校1校(鹿児島聾学校)の計8校で公開を行います。大会冊子等も参考に、系統性も見ていただけるとありがたいです。

 三つ目は、バリエーションに富んだ授業を準備したということです。各公開校では、児童生徒の発達段階に応じて、実物投影機やタブレットの活用、遠隔教育、プログラミング教育、プレゼンテーション作成、まとめた情報を共有する学習支援ソフトの活用など、教育効果を上げたり、情報活用能力を高めたりする日常的なICT活用の授業を行います。
 オンラインで参加の先生方には、各校の1授業を選択しての視聴及び研究協議への参加となりますが、是非積極的な参加をお願いしたいと思います。

 さて、本大会が開催される頃には、GIGAスクール構想が本格化し、児童生徒一人1台端末と高速大容量の通信ネットワークが整備されつつあることと思います。このような中、東北大学大学院教授堀田龍也先生の基調講演「一人1台環境での児童生徒の情報活用能力育成をどう展開するか」や大阪教育大学大学院教授木原俊行先生、関西大学教授小柳和喜雄先生、東京学芸大学准教授高橋純先生によるトークセッション「GIGAスクールの先に見える学びの姿とは」では、「教育の情報化」に対する熱い思いを語っていただきます。全国の先生方にとって、今後の実践に大きな示唆を与えていただけるものと期待をしております。
 最後になりますが、本大会に御参加いただきます皆様方に心よりお礼を申し上げますとともに、鹿児島大会を契機に「教育の情報化」がますます発展することを願っております。

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