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小児科医のママが教える 大切なウンチの話

14面記事

書評

工藤 紀子 著
学校の課題解決につながると主張

 よくぞ書いてくださったと、本書を手にされた読者はおっしゃるだろう。前書きから後書きに至るまで著者の言に賛意を表したい。
 著者は小児科医という立場から子どもたちの健康を見守ってこられた。そして、一般的には口に出すことをためらう「ウンチ」について語ることが、学校内の多くの課題解決にもつながることを看破された。本書は「ウンチ」問題を解決することが喫緊の課題であることを学校に突き付けている。学校は受けて立たねばならないだろう。
 まず、「学校でウンチをして何が悪い!」との挑戦的な問い掛けの裏に子どもたちの心の叫び(安心してトイレに行きたい)が隠されている。安心してトイレに行けない事情は何だろうか。学校は何と答えるだろう。
 「ウンチのことを知っているのか」との問いにはどうだろう。「ウンチのことを教えられる?」。こう問われて自信があるだろうか。これらの投げ掛けに真剣に向き合えば向き合うほど、その重要性に体が震える。
 著者もたびたび言及しているが、人間は生きていくためには出さなければならないのだ。当たり前のことを、そして恥ずかしいことではないものを、文字通り「臭いものにふた」してきた私たち。本書の主張を真摯に受け止め、子どもたちに対して「真剣」「まじめ」に向き合ってほしいものである。
(1650円 学事出版)
(八木 雅之・元公立小学校校長)

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