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「海の帝国琉球―八重山・宮古・奄美からみた中世―」展開催

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企画特集

首里那覇港図屏風(部分)19世紀 沖縄県立博物館・美術館蔵

 国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)では、特集展示「海の帝国琉球―八重山・宮古・奄美からみた中世―」を3月16日より開催する。
 世界史上の大航海時代より以前の14世紀代から東アジア海域世界では活発な交易が行われており、その中心となったのが海洋国家・琉球だ。
 琉球王国の最盛期については紹介されることが多かったが、琉球が勢力を拡大する過程で、言語も習俗も異なる周辺の島々、八重山・宮古・奄美に侵攻しそれぞれの社会を大きく変化させたこと、この事実から現在の日本国の国境が定まっていることは、周知されていない。文字記録がほとんど残っていないこれらの地域の歴史は、これまで琉球王国によって作られた歴史書をもとに語られてきたが、集落遺跡や陶磁器という考古資料から、琉球王国とは別の社会があったことがわかってきた。
 本展では、琉球の帝国的側面に視点を据え、八重山・宮古や奄美といった周辺地域から琉球をとらえ直す。今回の展示は、同館が2015年から実施してきた共同研究の成果を公開するもの。多くの青磁や白磁、国宝の文書や重要文化財の梵鐘、屏風や絵図など400点を超える資料から、新たな歴史像を示す。

【展覧会概要】
 ・名称=特集展示「海の帝国琉球―八重山・宮古・奄美からみた中世―」
 ・会期=3月16日(火)~5月9日(日)※休館日は月曜日(5月3日(月・祝)は開館し、5月6日(木)休館)
 ・会場=国立歴史民俗博物館 企画展示室A(千葉県佐倉市城内町117)
 ・開館時間=9時30分~17時(入館は16時30分まで)

 公式サイト https://www.rekihaku.ac.jp

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