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メディア・リテラシーの教育論 知の継承と探究への誘い

12面記事

書評

中橋 雄 編著
ソーシャルメディア時代、必須に

 「メディアの意味と特性を理解したうえで、受け手として情報を読み解き、送り手として情報を表現・発信するとともに、メディアのあり方を考え行動できる能力」。編著者自身のメディア・リテラシーの定義である。
 新聞、テレビなどを介した情報をどう読み解くか、表現された言語の批判的読解力をどう身に付けるか、などの授業実践は散見されてきたが、誰もが発信者になれるソーシャルメディア時代こそ、メディア・リテラシーの学びは必須と感じる方も多いのではないか。
 本書は「理論研究の展開」の足跡を語る第1部、小・中・高校、大学での取り組みや、教員養成・教師教育との関わりを第2部「教育実践研究の展開」で概観する。第3部には放送・視聴覚教育、国語科教育、メディア論、学習指導要領、ICT環境整備動向などとの「多様な研究領域との関連」を置いた。全14章各章に「今後の研究課題」を示し、研究蓄積を踏まえ、さらに進むべき方向を開示する。
 学習指導要領には「メディア・リテラシー」という言葉は使用されていないが、求められる力が重なるところもある。カリキュラム・マネジメントによって、学校全体で体系的にメディア・リテラシー教育にチャレンジしたり、あるいは、学年を通した教育を試みてもよい。そんな端緒を切り開く思いを込めた一冊として読んでみたい。
(2420円 北大路書房)
(矢)

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