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教員養成カリキュラムの持続的構築 FD活動としての授業研究の試み

14面記事

書評

桃山学院教育大学
湯峯 裕・中村 哲 編著
「おもろい」授業の数々を紹介

 平成30年度に新発足した単科教育大学の桃教大は令和元年度、教職課程科目カリキュラムの全科目の全体計画と授業実践を焦点にした研究成果を刊行した。本書はその続編で、教員養成カリキュラムに基づく授業実践をFD活動と関連付け、個の教員だけでなく、大学組織としての授業改善を意図している。
 3章から成り、I章では、平成30年度から令和元年度までの桃教大教員養成カリキュラムの持続的構築研究の研究計画、研究成果、研究課題を述べ、II章では、令和3年度からの入学定員増(175人から270人に増)に対応する新教育課程の編成、FD活動の経緯・理念・意義と同研究の計画と成果をまとめ、III章では、FD活動と関連する教養・専門基礎・専門科目の授業が紹介されている。
 授業実践の中では、キャリア教育の「みらいカルタ」作成学習、ネタで変身する社会科学習、江戸時代の算数、理科や音楽学習の魅力を体験する授業、巨大シャボン玉の可能性に迫る感じる心を育む図画工作、保健体育科の球技ベースボール型に関する戦術学習、和の伝統文化論でのグローバル文化シンボルとしての「鯉のぼり」世界遊泳などの「おもろい」授業実践の試みが興味をそそられる。
 小・中学校のカリキュラムとは異なり、大学としてのカリキュラム編成の共有化や社会化が乏しい現状にあって、桃教大のアプローチの今後の進展が期待される。(2200円 銀河書籍)
(規)

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