近畿日本ツーリスト

　新学習指導要領に「持続可能な社会の創り手の育成」が明記されるなど、全国でSDGsに関する学習に注目が集まっている。そうした動きを受け、近畿日本ツーリスト首都圏（東京・新宿区）は、SDGsの地図教材「SDGs探究マップ」〔企画・制作＝内外地図（東京・千代田区）〕の制作に協力し、販売を開始した。今年３月に発売した「沖縄」に続き、今回は第２弾として「京都・奈良」を刊行した。
　この教材は、京都・奈良にある観光スポットを押さえたマップと、観光ガイドなどを掲載したワークブックのセットになっている。修学旅行での活用を目的としており、首都圏などの中学校、高校の修学旅行先として定番化しているという点から、京都・奈良に着目した。
　ワークブックには、各観光スポットの説明だけでなく、SDGsの要素について解説したコメントを記載。寺社・仏閣といった歴史的建造物や文化財などが、当時どのような役割を果たしていたのか、持続可能な社会づくりという視点から書かれている。
　マップとワークブックを併用することで、SDGsの１７の開発目標のうち、どのスポットがどの目標と関連していて、地図上のどこにあるのか、具体的に照らし合わせることが可能。旅行前の事前学習として教材で観光スポットを学んだ後に生徒が実際に訪問することで、SDGsを身近に感じてもらおうとしている。
　また、旅行で得た気付きなどをまとめるためのポートフォリオの欄もワークブックに設けている。事後学習で学んだ知識や考えを整理することで、新たな気付きを得て日常生活に関連付け、SDGsへの探究を深める狙いだ。
　セット内容は、生徒用のマップとワークブック、教員用の学習指導の解説書５部。料金は１セットで１９８０円。
　問い合わせ＝近畿日本ツーリスト首都圏団体旅行部SDGs探究マップ担当　Tel０３・６８６３・０３４１