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ビッグデータで通学路対策 危険箇所を特定、改善へ

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 千葉県八街市で児童が死傷した交通事故を受け、奈良県はビッグデータを活用し、通学路の危険箇所を把握する。自動車の運行状況から、速度超過や急ブレーキが多発している箇所、抜け道となっている箇所などを特定する。併せて、県教委や県警察本部と合同で県内の通学路・通園路を点検する。市区町村が行ってきた点検内容を踏まえ、第三者組織として改善策を検討する。
 ビッグデータの解析により、自動車の速度低下を促す障害物を設けたり、道幅を部分的に狭めたりして安全を確保できるようになるとしている。
 奈良県では平成24年度、全国で登下校中の子どもたちの列に自動車が突っ込んで死傷する事故が相次いだため、県内全公立小学校216校を対象に、通学路を点検している。国・県・市町村による確認などを経て、危険な場所が1473カ所、対策を必要とする場所が1341カ所あることを明らかにし、対策を進めてきた。
 今回の点検では、八街市の事故を踏まえて、車の速度が上がりやすい場所や、過去に保護者や地域住民から市町村に改善要請があった場所などについて現状を把握する。防犯・防災の側面にも留意するという。
 その上で、県教委などで構成する第三者組織が改めて点検し、どのような対策が必要か検討し、優先度を見極める。対策については、歩行範囲の明確化、交通規制の検討、ガードレールの設置などを想定している。
 一連の点検は今年9月末までに行う予定。10月末までに改善策をまとめ、11月以降に着手する。

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