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どの子も Happyになる!教室習慣づくり7つの原則

18面記事

書評

松島 博昭 著
具体的活動、子どもの姿を紹介

 本書に託した著者のメッセージが表紙裏にある。「続けると本物になる」だ。では、何を続けてきたのだろうか。それは、先達ともいえる優れた先輩教師の実践をまねる(追試)ことだった。その中から著者が自分のものとしてつかみ取った七つの原則が本書のテーマとなったといえよう。
 学級経営力・授業力を高めるために何度も失敗し、もがき苦しんだ末に極めた七つの原則、

 (1) 美しい言葉を使う
 (2) 環境を整える
 (3) 仲間を大切にする
 (4) 挑戦する
 (5) 貢献する
 (6) 続ける
 (7) 感謝する

 ―について著者は自らの実践を余すところなく紹介する。多い章では11項目、少ない章でも6項目に及ぶ。しかも、席替え・掃除・運動会・日記指導等、具体的な活動を例示しているので場面も想起しやすい。そして、Happyになった子どもたちの姿を写真や子どもの日記・ノートで明快に示してくれる。
 冒頭のメッセージにある「続ける」は6章で項立てしている。その中で(一つのことを)20日以上続けられる人は5%しかいないそうだ。習慣とは「反復によって習得し、繰り返せるようになった行動(広辞苑)」だそうだが、それに挑戦した著者の姿勢こそ、まさに学ぶべきものといえよう。まずは、本書を生かしてまねることから始めてみてはいかがだろう。続けることを前提にして。
(2530円 学芸みらい社)
(八木 雅之・元公立小学校校長)

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