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一刀両断 実践者の視点から【第100回】

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自己変容のための行動

 疲れた教師を元気にするには、と考える管理職は多いのではないだろうか。それはある意味、きわめて簡単である。過去と他人は変わらないのだから、そこに力を入れても、労多くして効果少なしになると先人は教えているが、頭で分かっていても心が納得していない為にこの労多き事を人は繰り返してしまう。
 時に、感動の話を引用してもその時だけでは長続きはしない。ならばどうするのか。自分にできそうなことから始めることにつきる。千里の道も一歩からと例えられるように、今まではやってないけれど、今からでもできそうな事を始めればよいのである。

 ・挨拶の声や表情をバージョンアップ
 ・近隣のゴミを徹底して拾う
 ・近隣を回り人のネットワークを広げる
 ・教室を周り黙々と利点や難点を整理する
 
 よく環境整備をする校長がいるが、その仕事をしながら何を見て考えているのかが大切になる。
 ただの環境整備をして、校長がこんなにやっているんだというパフォーマンスは経営者のすべき事ではない。この点を履き違えて他の変化を期待した段階でアウトである。すなわち、自己の変容をすべてとして貫いたときにこそ地殻変動は起き始めるのである。
 姑息な経営者の元では期待すべき後継者は育たない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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