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道徳科 授業構想グランドデザイン

12面記事

書評

浅見 哲也 著
本質踏まえた授業への道標に

 道徳の授業が「特別の教科」として小学校では3年前、中学校は2年前から実施されている。それまでの道徳の授業と何が変わってきているか。教科としての道徳の授業について改めて考えるには最適の書である。読めば納得。道徳の学習の奥深さを再認識するとともに、実践していく面白さを覚えるはず。
 第1章「道徳科の本質」から始まり、第5章「道徳科の授業デザイン例」までの章立て。この章立ての構成が見事。第1章では、道徳科とはどんな学習なのか、学習する意義は何かを読者の心持ちに寄り添いながら詳述。またユニークなタイトルの第3章「道徳科の落とし穴」は、ありがちな授業の様相として改善すべき授業例を4点挙げている。では、どう改善するのか。それは、4章、5章へと読み進めれば見えてくる。例えば5章では発問一つ変えれば授業は改善されることが実践例から学べる。道徳科の本質に基づく授業をデザインできるように導かれ、「なるほど、確かに」と納得でき、頭がほぐれてくる感覚がした。
 「デザイン」という語には、文部科学省・教科調査官としての著者の思いがある。教科として、教師のための自己実現、そして子どもたちのための問題解決として成立するのだという思い。読後は、子どもサイドに立ち、デザインとして授業を構想していこうという思いにきっとなる。
(2420円 明治図書出版)
(藤本 鈴香・京都市総合教育センター指導室研修主事)

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