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一刀両断 実践者の視点から【第136回】

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教員不足の実態調査

 文部科学省が教員の不足に関する実態調査を行い、結果を公表した。人事のイロハを知っていて手を打ってこなかったのだから、当然の結果が出ているだけであり何ら驚く事ではない。怒りを込めてそう指摘したい。
 本紙の記事では、同省教育人材政策課の担当者は「教育委員会には教職の魅力を高める取り組みと教員の計画的採用、任期付き教員の確保に努めてほしい。長期的な課題への対応は今後、中央教育審議会で検討していきたい」と話しているとのことである。
 中教審が予算の配当が期待できない中でどのような施策が出せるのだろうか。既に手詰まりであるのに施策を出すとなると、兼務で急場を凌ぐような悪知恵になりかねない。
 教員の不足は分かっていたことなのに今頃調査したのは、各地域から政治家も動き出した流れを読んでのことだろう。
 教育現場は弄ばれている事に気づき、考え、行動するのは、誰だろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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