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経団連提言 大学教育、不断の見直しを 高校ではSTEAM教育重視

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 日本経済団体連合会は先月、大学教育改革に向けた提言をまとめた。高校に対しては、生徒が卒業までに大学での学修に必要な基礎学力を身に付けられるよう、STEAM教育の要素を取り入れた探究学習を求めた。併せて企業が大卒者に求める資質・能力などを尋ねたアンケート結果を公表。約8割の企業が「主体性」や「協調性」と回答した。
 提言は1月18日に公表した「新しい時代に対応した大学教育改革の推進~主体的な学修を通じた多様な人材の育成に向けて~」。大学に対し、「内外の環境変化に対する感応度を高め、教育内容などを不断に見直していく必要がある」とした。
 今後、重視すべき教育内容には「文理融合教育・STEAM教育・リベラルアーツ教育」を挙げた。企業のニーズを踏まえ、「課題解決型教育」の拡充にも言及した。
 コロナ禍をきっかけに、急速に普及したオンライン授業を巡っては、卒業要件に関わる修得単位数の上限とされている60単位の撤廃を求めた。
 経団連は提言の取りまとめに当たり、昨年8月から10月にかけて会員企業などを対象にアンケート調査を行った。381社が回答した。
 大卒者に期待する資質は複数回答で「主体性」(84・0%)が最多。次いで「チームワーク・リーダーシップ・協調性」(76・9%)、「実行力」(48・1%)だった。「学び続ける力」(36・2%)も目立った。
 期待する能力は「課題設定・解決能力」(80・1%)、「論理的思考力」(72・1%)、「創造力」(42・6%)が上位を占めた。期待する知識には、「文系・理系の枠を超えた知識・教養」(84・7%)や「専攻分野における基礎知識」(75・8%)に多くの回答が集まった。

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