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教員養成改革で4大学指定 企業等と連携、教職課程を開発

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オンラインで開かれた交付式に出席した末松文科相

文科省

 文科省は9日、特例措置により教職課程の一部を大学が独自設定できる「教員養成フラッグシップ大学」に4大学を指定した。指定大学では企業やNPO、教育委員会などと連携し、社会の変化を見据えた新たなプログラムの開発を進める。
 フラッグシップ大学は、2種免許状相当の学習内容を超える分について大学が独自の科目を開設できる制度。政府の教育再生実行会議の提言を受けて設けたもので、今春から始める。指定を受けたのは東京学芸、福井、大阪教育、兵庫教育の4大学。14件・15大学の申請の中から選ばれた。
 東京学芸大学は、附属学校の教員や教育委員会の職員らとカリキュラム開発専門の機構を設立。高校の探究学習や外国人児童・生徒の指導法などを研究するチームを組織し、科目を開発する。変わりつつある学校現場の課題に対応できる教師の柔軟性(レジリエンス)を育てるための科目も研究する。
 福井大学は、小・中学校の接続強化を目的に両方の学校に求められる教師の能力の開発や、地域と連携した課題探究型の授業開発を始める。単位互換制度を利用した教職大学院のネットワークをつくり、教職大学院の活性化にも取り組む。
 大阪教育大学は、教師のファシリテーション能力や教育データの活用力などを軸としたカリキュラムを開発。学校のバーチャル空間を体験できる教材開発にも乗り出す。
 兵庫教育大学は、組織マネジメントや学校外との連携についての科目を養成段階から導入する。インクルーシブ教育やファシリテーターとしての役割も学びながら、学習者中心の授業設計ができる教師の養成を目指す。
 フラッグシップ大学の指定期間は5年間。3年目終了後に中間評価を実施する。文科省から指定大学への財政支援はないが、企業などとのプログラムの共同開発をてこに外部資金の調達を促す。
 末松信介・文部科学相は9日に開かれた指定書の交付式で「多様なステークホルダー(利害関係者)と連携・協働しながら教員養成全体の課題解決につながるモデルを創出していただくことを期待している」と話した。

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