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シンプルな機能とデザインで忙しい先生・保護者にしっくり!Classiの保護者向け連絡サービス「tetoru(テトル)」

10面記事

企画特集

米谷和馬氏(左)と川口博史氏(右)

トライアルwebセミナー実施中 2022年4月リリース開始

 高等教育領域で月間50万人の保護者への提供実績がある教育プラットフォームサービスを展開するClassi株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:加藤理啓)が、公立小中学校の保護者向け連絡サービス「テトル」の提供を無料で開始する。シンプルさが際立つ「テトル」の具体的なサービス内容や、無料提供が可能な理由などについて、プロダクト責任者の米谷和馬氏、マーケティング担当者の川口博史氏に話を聞いた。

社会に開かれた学校教育への第一歩をサポート

 ―いよいよ「テトル」が4月からスタートします。どのようなサービスなのでしょうか。

 米谷 4月のリリースでは、学校・保護者間のシンプルな連絡機能を提供します。クラスだけでなく全校、学年といった送信単位を設定して連絡できます。校外学習の写真や保護者だよりなどを添付することも可能です。もちろん、保護者から学校に欠席連絡をすることもできます。
 連絡の承認設定や開封記録管理、部活などのグループ別連絡などの追加機能も、2022年度内に補っていく予定です。

 川口 昨秋から行っているウェブセミナーやイベントを通して、「機能が多いほど使いやすいサービスになるわけではない」ということがわかりました。先生方も保護者も、出欠連絡や確認をする朝は特に忙しいのです。「シンプルで使いやすいこと」にとことんこだわり、リリースを迎えることができました。

 米谷 より純粋に「シンプルさ」「使いやすさ」を突き詰めていけるのは、無料で、しかも広告表示がないから。そこは「テトル」の大きな強みだと思っています。

 ―なぜ無料で提供できるのでしょうか。

 米谷 公教育の現場では、費用負担の問題はとても重要です。導入のハードルにならないようにしたいという思いから、基本的なコミュニケーション機能は無料にしました。一方で、統合型校務支援システムで業界トップシェアのEDUCOM社と連携している校務支援システム内のデータの連携については有料で提供することなどで、トータルで持続可能なビジネスモデルを想定しています。

 川口 文部科学省は昨年10月から、学校・保護者間の連絡帳や捺印手続きを省略してメール配信にするなど、デジタルで効率的に情報を伝達するように求めています。またGIGAスクール構想は、端末の1人1台配備から利活用の段階に入り、DX化が進んでいます。学校が大きく変わろうとしている今、学習状況可視化のニーズやGIGAスクール構想の取り組みの部分は有料で提供するという考え方です。

 ―連絡情報ツールを単体として考えるのではなく、教育全体を支える視野を持っていらっしゃるのですね。

 川口 新しい学習指導要領では、学校の指導体制を充実させるだけでなく、家庭、地域、社会と連携・協働し、皆で子どもたちを育てる「社会に開かれた教育過程」の実現が中心に置かれました。私たちができることは、情報を届ける範囲を広げていくことです。

 米谷 そして「テトル」を、教育を支える人の信頼関係を構築するきっかけにしていただきたい。「テトル」は、「教育にとって一番大切なのはコミュニケーション」という考えを念頭に作ってきました。子どもの豊かな育ちを実現する環境は、学校だけでなく、家庭や地域のつながりが深まることで作られると思っています。

ベーシックな機能に絞ったシンプルなデザイン

 ―トライアル版で使用感を確かめられるのですね。使った方の反応はいかがでしたか。

 米谷 使用後のアンケートや自治体向けのイベントでは「設定や動作がシンプル」「初見でも迷わず使える」「見やすくわかりやすい」、中には「校長会でプレゼンしてみたい」という声もあり、とても好評です。

 川口 94%の自治体で学校・保護者間の連絡ツール使用の体験があるにもかかわらず、「テトル」に対して「これなら使える!」という声がいただけたことは意外でした。「シンプルで誰もが使いやすいもの」はなかなかないのが現状なんですね。利用中のサービスに対して、登録率の低さや、安定性の問題、使い方に対応できないといった課題を持っており、せっかく連絡ツールを導入してもうまく活用できていない学校が多いこともわかりました。
 「テトル」は忙しい先生や保護者の立場に立ち、初期設定での利用者の離脱が起きにくい設計やデザインを意識しているので、「これで十分」は、うれしいお言葉です。コロナやインフルエンザの流行時期に電話がつながらないといったケースが起きた際などには、「テトル」でかなりスムーズな連絡ができそうだという期待感を持っていただけました。

 米谷 高校教育プラットホーム「Classi」を提供してきて思うのは、自治体や学校のご要望をすべて受け入れて開発していくと、どんどん複雑なものになりがちだということ。今、教育現場は、コロナ収束後に起こりうる不測の事態に備えて、ICT環境整備の再検討を急いでいます。ミニマムでシンプルな「テトル」が、その一助になれたらうれしいです。

保護者目線をプロダクトに反映

 ―初期設定が簡単ということですが、どのような手順で行えるのでしょうか。

 川口 学校側も保護者側も3ステップでできます。学校側は、

 (1) 学年、クラスを設定
 (2) 児童生徒情報を一括入力
 (3) 保護者用紙を印刷

 で完了。保護者側は用紙を受け取ったら、

 (1) アプリをダウンロードして起動
 (2) 新規アカウントを登録
 (3) 児童生徒用のQRコードを読み取れば完了

 です。学校からの連絡を、プッシュ通知でより確実に相手にお届けします。

 米谷 先生側のトップページでは、最新の保護者からの欠席連絡をひと目で把握することが出来ます。メニューの「連絡配信」では履歴を見ることができ、連絡の新規作成ができます。「欠席連絡」には連絡をいつ受けたのかが表示されます。
 保護者が欠席連絡をするには、まず「連絡を送る」をクリック。兄弟姉妹を登録している場合は、どのお子様の連絡をするかを選択できます。欠席、遅刻などの「連絡種別」と「該当理由」を選択すればOK。コメントの記入も可能です。

 ―ウェブセミナーやトライアル版は今からでも参加できますか。

 川口 4月以降もご参加可能です。ホームページ(https://tetoru.jp/)からお申し込みできます。ウェブセミナーは、サービス内容の詳しい説明と利用デモを含めて1時間ほど。「ICTを使って保護者連絡を行いたい」「実際にテトルの動きを見てみたい」「テトルの導入を検討したい」という先生や自治体様におすすめです。ほかの自治体がどのようなツールで保護者とコミュニケーションをとっているかといったICT化の実情や、保護者とのコミュニケーションのポイントなど役立つ情報もお届けしています。
 トライアル版の体験期間は1カ月程度です。トライアル版では保護者の個人情報の入力はお控えいただいていますが、保護者側に画面がどう見えているか、どう使うのかも体験できます。

 ―「テトル」の今後の方向性を教えてください。

 米谷 程よい距離感を保ちながら皆がつながり合って子どもの成長を見守るという「テトル」が目指すべき数年後の未来をイメージしながら、コロナ禍で見えてきた新たな課題をキャッチアップして内容を適宜見直していきたいと思います。また、弊社は子どもを持つ社員が多く、「テトル」開発にあたっても学校との連絡のやりとりの悩みなどを彼らにヒアリングし、フィードバックしてもらいながら進めてきました。当事者として保護者の課題を解決していく姿勢は、今後も大事にしていきたいところです。

 川口 これまで連絡ツールは学校ごとにバラバラでしたが、文科省の要請や教育のDX化により、よいものを自治体で選んで整備していこうという機運があります。皆様の声を漏らさず拾い、グループだからできる拡張性を活かしながら、教育現場の環境づくりに貢献していけたらと思います。

 問い合わせ=Classi株式会社

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