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医療的ケア支援で役割明記を 養護教諭の職務、専門家が要望

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会合は毎回、会場以外にオンラインで参加者をつないで開かれている=4月28日、衆院第一議員会館

 超党派の国会議員らでなり、医療的ケア児の支援策などを話し合っている「永田町子ども未来会議」の会合が4月28日、衆議院議員会館で開かれ、子ども家庭庁法案の進捗状況などを関係省庁からヒアリングした。後半は女子栄養大学の大沼久美子教授(養護教育)が講演し、学校でたんの吸引や胃ろうなどの医療的ケアを行う際に養護教諭が果たせる役割を説明した。
 昨年施行された法律では、医療的ケア児が学校で学べるように看護師配置の充実などを求めた。大沼教授は養成カリキュラムで看護学を多く学んでいる養護教諭には、医療的ケアの体制整備の役割があると指摘。入学前の聞き取りや研修の計画などを担う「医療的ケアコーディネーター」を置いている特別支援学校を紹介し、職務内容からみて養護教諭がその業務を行うことができると考えを述べた。
 一方で、養護教諭の職務は保健室での子どもの対応の他、健康診断や感染症対策など多岐にわたるとも指摘。現在は3学級以上の学校に1人配置とされ、未配置校もある。大沼教授は、養護教諭を医療的ケア担当のコーディネーターとしての役割を明確にした上で、定数改善による複数配置が必須だと訴えた。

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