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一刀両断 実践者の視点から【第208回】

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論説・コラム

「路上ライブ」のような授業に

 「ストリートライブ式授業」を提案したい。遡れば釈迦や孔子など辻説法で人々を導き生活をしていたと言われる。聞きたい話の出来る指導者は極めて稀になってはいないだろうか。
 よく下劣な指導者気取りは、〇〇は私が育てたと自慢する。不祥事を起こした教え子が出た場合は黙りを決め込む。宗教者もピンキリで、お布施で豪遊するものや権力を利用して欲に走りゴルフ三昧をしている住職で元校長、教育長がいる。
 苦行を乗り越えて彼方此方の講演をしている者もいるが、それを拝聴しても子どもの貧困や青年の自殺を予防出来てはいない。単なる興味本位と自己の苦行体験の発表会に過ぎないのではないだろうか。人の為と言うならば辻説法の出来るレベルに至らしめる必要があると私は思えてならないのである。
 最近は駅にピアノがあって誰が弾いてもよく、スペースがあると楽器を弾いたり歌う若者が増えたようにも感じられる。そこに感動するとギターケースにお金を入れる風景がある。これは旅一座の公演でもおひねりと称して渡す慣習があった。
 これを大学の授業に組み入れたらもっと楽しい授業にもなるし、力量がはっきり示されて技を磨き合うのではないだろうか。けしからんという者たちは勝負出来ない言い訳だろう。
 授業が真剣勝負と教えているのだから、その内容を授業者に評価してもらう事で、現状の茹でガエル状況は確実に変えられると私は思うし、これに耐えられる教師を私は集めてみたい。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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