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一刀両断 実践者の視点から【第232回】

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論説・コラム

学生に考えさせる本

 正直、本の力には驚いた。
 先週の大学講義で、自著である「わが子が『学校へ行きたくない』と言ったら」(モラロジー道徳教育財団)の第一章を読んでの感想をまとめ、自分の体験や経験に当てはめたり、私ならこう考えるというクリティカルシンキングをして本日の授業に臨むように促した。
 最初にクリティカルシンキングの概要を説明した後、個々からの発表に移った。すると次々に切実な自己開示が始まったのである。
 切実な内容が次々に吐露された。かつて経験したことのない程の濃厚なもので、教室の雰囲気も一体化され、不思議な現象が起きた。とても偶然とは思えない場が現れた。
 学生一人ひとりの生育や現在が語られた為に教室は静まり返り共感のなせる瞬間が連続した。
 最後には家庭内の困難を学生全員で考え、解決策を考える時間にまで進化した。我ながら本の影響がここまである事に驚いたし嬉しかったし圧倒された。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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