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一刀両断 実践者の視点から【第264回】

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金銭感覚の「ズレ」

 金銭感覚のズレがあちこちで露呈している。芸能人然り都知事然りである。
 消費税の税率引き上げを口にする関係者も驚くような収入や資産を持っている。これだからとは言わないが、その使い道が国民へ還元されているとは思えない。
 年金の問題も不満が出やすい。未来を支える財源は担保しなければならない。
 貧富の差が身近なところにも多く存在している。こうした貧富や資産や投資について学校で学ぶ機会は皆無に近い。社会課題の解決の為に教育課程は組まれていないという事ではないだろうか。それを策定している人に、貧困は無縁だからではないだろうか。
 先日、各方面からのリーダーが集まる会に出向いた。確かに意欲は感じるが、名声や欲望の偽善にも感じられた。
 この中で、子ども食堂へ行った事はありますか?青年が世界的に一番自死する日本は幸せですか?何故そこにコミットする取り組みや行動を起こさないのでしょうか?教育課程はその解決や予防の成果を上げていますか?と、問い正したが何の反応もなかった。
 共感はあっても行動の起こさない面々は所詮他人事なのである。格好悪い大人なのである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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