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生き物たちが先生だ しくみをまねて未来をひらくバイオミメティクス

18面記事

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針山 孝彦 著
安斉 俊 画

 「バイオミメティクス」とは、生物が持つ構造や機能などを、人間のものづくりに生かすこと。
 例えば、ハスの葉が水をはじき、きれいな状態を維持していることにヒントを得て、雨や水だけで汚れが流れ落ちる塗料などが発明された。ヤモリが天井に張り付く様子からは、接着力の高い「ヤモリテープ」が作られ、高い摩擦力でつかんだ物が滑りにくい手袋も開発されている。
 著者自身もさまざまな発明をしており、その一つはナノスーツ法。生きたままの生物を電子顕微鏡で見るために、ねばねばの膜で覆い、観察できるようにした。ヒントを得たのはショウジョウバエの幼虫だ。
 生物のしくみに学び、地球環境を守る方法を研究し続けることが著者の願いだ。
(1540円 くもん出版)
(Tel03・6836・0305)

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