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あなたの知らない歴史がここにあります~平和祈念展示資料館~

10面記事

企画特集

展示解説風景

未来に伝えたい、戦争の記憶と記録

 東京都庁のすぐ近く、新宿住友ビル33階に戦争に関する資料館がある。平和祈念展示資料館(総務省委託)は、第二次世界大戦における「兵士」、「戦後強制抑留者(いわゆるシベリア抑留者)」及び「海外からの引揚者」の労苦に関する実物資料を展示している施設。
 グラフィック、映像、ジオラマなどを使って、歴史背景も含めて分かりやすく紹介している。戦後の日本の抑留や引揚げについて詳しく学ぶことができる数少ない施設のひとつである。見学に当たっては、校外学習に適したさまざまなプログラムを用意している。
 生徒向けの見学補助資料を使って各自が自由に見学できるほか、戦争体験者の方から貴重な体験談を聞くことができる語り部お話し会や、解説員による展示解説など、滞在予定時間や目的に合わせて見学コースを選ぶことができる。最寄り駅の都営地下鉄「都庁前」駅から徒歩約1分、JR「新宿」駅からも徒歩約10分など複数の公共交通機関が使える好立地にあり、生徒たちだけのグループ見学にも適している。
 また、遠方のため来館が難しい学校や、来館前の事前学習などのためにオンラインによる平和学習支援プログラム(レプリカ資料の貸出しと資料館スタッフによるオンライン授業を組み合わせたプログラム)も行っている。
 終戦から78年。時代は昭和から平成、令和へと変わり、教育の現場や家庭において戦争体験者の実体験を聞く機会が減っているなか、平和祈念展示資料館を利用して探究的な学びを実践してはどうだろうか。入館無料。月曜日(祝日の場合はその翌日)が休館日。語り部お話し会と展示解説は事前申込が必要。

 問い合わせ=平和祈念展示資料館 電話03・5323・8709

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