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国際バカロレア教育に学ぶ授業改善 資質・能力を育む学習指導案のつくり方

18面記事

書評

御手洗 明佳・赤塚 祐哉・井上 志音 編著
従来型との対比で分かりやすく

 国際バカロレア教育(IB)に見識深い編著者らが、確かな資質・能力を育成する授業改善を進める上で、IB教育の良さをいかに取り入れるとよいかを提案。既に国内でもIB教育認定された学校が増えてきているが、コンピテンシー・ベースを重視した授業の創造にIBの理論や実践は大いに役立つ。IBの学習者像として、「探究する人」「心を開く人」など10の人物像を挙げている。この学習者像は、各校で目指す子ども像と共通点は多いのではないか。
 本書は、カリキュラム、教育方法、評価活動・方法を一体的に捉え、新たな資質・能力を育む指導案を開発している。その具体的な資料として、従来の一般的な指導案とIB型の指導案を左右見開きで掲載しているので、違いや特徴を比較して理解を進められる。例えば、一般的な指導案に記載する指導観は、IB型では指導の方法を記載。その内容は「効果的なチームワークと協働を重視する指導」「学習への障壁を取り除くデザイン」といった項目で簡潔に示されている。評価の観点も、本単元で重要視するATL(Approaches to Learning)スキルとして思考、リサーチ、コミュニケーション、社会性、自己管理の五つで分析。
 どうすれば学習者の思考を深める授業が可能となるのか。まずは、教師の意識変化が肝要。興味深く学べ、同時に刺激を受ける一冊である。
(2640円 北大路書房)
(藤本 鈴香・京都市総合教育センター指導室研修主事)

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