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一刀両断 実践者の視点から【第379回】

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マナーをどう育むか

 《サッカー北朝鮮戦で日本の国歌斉唱に騒がしい会場に物議「失礼極まりない」「物凄いブーイング」【アジア大会】》(THE ANSWER)という見出しの記事には相変わらずの教育弊害を感じさせられた。
 国民性があるのかもしれないが、その刷り込みは教育にある。教育の怖さは理解し、それを為政者は利用して洗脳するのである。さらにその事を利用して危機感を煽り、売名を生業にしている評論家や、アナリストと称する寄生虫のような専門家もウヨウヨしている。
 相手を敬うという文化やマナーが育っていないのも教育にある。それも義務教育の段階が極めて重要と思える。
 ルールにすると罰則があり、マナーにするとそれは無い。この境界線がお国事情でかなり異なるのは分かるが、忘れ物が戻ってくる日本と、世界から驚かれはするが、振り込め詐欺やいじめ、不登校さらに青年の自死や家庭内殺人の増加を数字で見ると言葉を失う。
 この実態に政治や知識人はほとんど改善をしようとはしていない。すなわち本気度がないのである。これも教育の結果ではないだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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