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一刀両断 実践者の視点から【第383回】

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大学関係者の不祥事

 昨年、箱根駅伝への出場を導いた監督が辞任したという。報道によると、「指導者として不適切」な男女関係の不祥事があったようである。またかとため息が出た。
 有頂天になって家族を忘れた所業であるが、これはよくある事ではないだろうか。私の知る大学教授も似たような事をやらかしている。
 どちらも元小学校の教師で、一人は承認欲求が強く自己正当を学生に主張して皆を手足のように札束を振る舞いながら節操のない言動を繰り返していた。指摘しても我が世の春は止められなかった。
 学生を自宅に同居させやがて奥さんは離婚を申し出て息子さんも嫌気が差して寄りつかない。その崩落していく中でも欲を制御できない哀れさがある。
 もう一人は相談をしてきたクライアントと関係を持ち、事の最中に救急車で運ばれ不倫相手と奥さんが対面するという酷い状況を招いていた。反省しているとしながらもその後も関係を持って、「妻は本当に優しいんです」と三角関係を続けている。
 このどちらも大学当局は把握していても職を与え続けている。それで示しがつくのかと事務担当に問い正したが、困ってるんですと、よくある事のように処理された。
 もちろん現大学での事ではないが、忘れられない事実なのである。それにしても権力や名声やお金を持つと勘違いする事の何と多いことか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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